ロータリー財団委員会 The Rotary Foundation

国際ロータリー第2760地区ロータリー財団委員会 The Rotary Foundation committee

ロータリー財団委員会

2013-14年度 VTT活動報告

<グローバル補助金事業 補助金番号 GG1412400>

2014年3月8日から22日までRI3780地区(フィリピン・ケソン市)に医療研修チームを派遣し、現地の医療関係者に腹腔鏡手術の技術指導を行ってきました。

<派遣メンバー> 合計6名

竹山廣光 名古屋市立大学消化器外科教授
小林建司 松波総合病院 副院長
森本守  名古屋市立大学病院 消化器外科医
佐藤崇文 名古屋市立大学病院 消化器外科医
小林成道 名古屋市立大学病院 臨床工学技士
小斎平寿美子 名古屋市立大学病院 看護師

現地の臨時医療ライセンスを取得して実際に腹腔鏡手術を行いながらの技術指導となりましたが、研修先での医療ライセンスを取得して派遣メンバー自ら が執刀することはロータリーでもほとんど前例がなく、新しい試みとして財団本部からも注目されるプロジェクトとなりました。幸い研修先のケソン市総合病院 やケソン市政府、さらに現地ロータリアンたちの熱心な協力を得て、当初の予定を大幅に上回る21症例の手術を行うことができました。

研修開始早々は医療設備の違い、医療スタッフの熟練度の違いなど派遣メンバーにとっては戸惑いとストレスの連続でしたが、派遣メンバーの皆さんの強 靭な忍耐力と明るさで研修開始4日目からは現地のスタッフたちと見事なチームワークを形成して、充実した2週間の研修となりました。たとえば研修7日目に 急きょ飛び入りで行った日本でも難しいレベルの直腸がんの手術も竹山教授以下メンバーの皆さんの高度な医療技術で見事に成功し、24歳の若い患者(ケソン 市総合病院の女性看護師)の人生を大きく変えることとなり、関係者の感動を呼びました。ちょうどこの時は手術直前に現地のテレビ局UNTVの取材があり、 現場を視察中の田中ガバナーもインタビューを受けるなどフィリピン全土へ2760地区のVTT医療研修プロジェクトをPRすることができました。

現地のロータリアンたちが準備してくれば2日間のシンポジウムも大成功でした。病院内の大会議室で開催されたシンポジウムでは延べ300名以上の医 療関係者が集まり、派遣メンバー(竹山教授、小林先生、森本先生、佐藤先生)の発表に熱心に聞き入っていました。画像による高度な医療技術の紹介を受けた あと、両日とも午後には公開手術も行うなど、非常に内容の濃いシンポジウムとなりました。

医療技術では大きく立ち遅れているフィリピンで実施した今回のVTT医療研修は、現地関係者に大きなインパクトを与えました。研修後には病院関係者 や3780地区のロータリアンたちからの強い要望を受けて、急きょ6月中旬に1週間の予定で3780地区から2760地区へ医療研修チームを招へいするこ とになりました。外科医4名と看護師1名の来日メンバーには、日本で世界最高水準の医療技術を学び、将来の3780地区での医療サービス向上に貢献してい ただきます。

グローバル補助金 US$40,000
DDF      US$40,000
合 計      US$80,000

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地元TV局でのライブ出演
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シンポジウムの様子
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ケソン市庁舎での歓迎式典(田中ガバナー:左から7人目、バウチスタ・ケソン市長:右から2人目)
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リベラ3780地区ガバナー主催歓迎夕食会(田中ガバナーと派遣メンバーの皆さん)
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手術の様子
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手術の様子