2017/01/17
次期RI会長のテーマ ロータリー:変化をもたらす
6日(月)、米国サンディエゴで開催中のロータリー国際協議会で国際ロータリー会長エレクト、イアン H.S. ライズリー氏(オーストラリア、サンドリンガム・ロータリークラブ所属)が講演し、持続可能な奉仕というロータリーの目標にとって、環境保護と温暖化抑止が極めて重要であると訴えました。
次期地区ガバナーに向けて講演したライズリー氏は、2017-18年度の会長テーマ「ロータリー:変化をもたらす」を発表しました。
環境の悪化と世界的な気候変動は全人類への脅威であると、ライズリー氏は述べます。「影響を最も受けやすいのは弱い立場にある人たちであり、そのような人たちこそ、ロータリーが助けていく必要があるのです。それにもかかわらず、環境問題がロータリーで議題に上がることはほとんどありません」
環境悪化は、国連の「脅威、挑戦および変革に関するハイレベル・パネル」によっても主な脅威のひとつとされています。
ライズリー会長エレクトは次のように続けます。「環境の持続可能性がロータリーの懸念分野ではないと言えたのは、昔の話です。今や、環境問題はあらゆる人にとって懸念すべきことです」
会長エレクトはさらに、7月1日の新年度開始から2018年4月22日の「アースデイ」までの期間に、各クラブで会員数と同じ数の植樹をするよう呼びかけました。木を植えることで、空気中から二酸化炭素やそのほかの温室化ガスを除去し、地球温暖化のスピードを和らげる効果があります。
環境の持続可能性がロータリーの懸念分野ではないと言えたのは、昔の話です
「この取り組みで120万本の新しい樹木が植えられ、環境への良い影響があるでしょう。しかし、それよりもっと大きな影響があると願っています」と会長エレクト。「それは、この取り組みを通じて、この地球に住む人だけでなく、地球そのものを救う責任がロータリーにはあると、私たちが気づくことです」
ロータリーの未来を守る
ライズリー会長エレクトはさらに、2017-18年度地区ガバナーに向け、クラブ会員の男女のバランスを改善し、平均年齢を下げるよう求めました。
ロータリーにおける女性会員の割合は、10年前の13パーセントよりは増えたものの、現在も全体の22パーセントにすぎません。このペースだとロータリーが男女均等を実現するまでにあと30年かかると、ライズリー氏は述べます。
一人ではできないことも力を合わせれば実現できると、私たちは知っています
「私たちの住む世界を反映したロータリーを実現するために、30年も待っていられません。今、これに優先して取りかかる必要があります」
539名の次期ガバナーのうち103名が女性であることに触れた上で、会長エレクトは「地域社会のすべての人とつながり、すべての人を代表し、支援するためにリーダーシップを発揮できる」女性をロータリーが必要としていると述べました。
さらに、現会員のうち40歳未満はわずか5%であり、会員の大半が60歳以上であることにも触れ、若い世代の入会と参加を促す方法をクラブが模索する重要性を訴えました。
「若い会員の入会促進に真剣に取り組まなければ、10年後、20年後にロータリーがどうなっているかを想像してみてください」
会長エレクトはさらに、クラブが独自の決定に基づいて活動できると述べた上で、ロータリーの発展と将来を守っていくには、世界的なチームワークが必要であると力説しました。
「一人ではできないことも力を合わせれば実現できると、私たちは知っています。(中略)このチームワークと協力の精神を忘れずに、地区に戻って実践してください」