2017年6月号
ガバナーメッセージ
ガバナーのリーダーシップ:地区と戦略計画
ガバナー 服部 良男
ガバナーは地区のビジョン即ち将来は「どうなりたい」という夢や理想を、先ず持つことが必要だと思います。ビジョンは抽象的ですので、ビジョンに数字を加えると目標となります。
目標を定めると、「いまどこだ」という現状認識の共有が必要になります。現在の地区の強みや改善が必要なことなど、現在の立ち位置を地区リーダーや多くのロータリアンと共有し分かちあいます。
その次に、目標と現状の差を分析し理解したうえで、目標を達成する戦略と戦術を作成し、地区リーダーと共有、協働していくことです。すなわち、「何をどのようにする」であります。
そして、最後はP(計画)、D(実行)、C(評価、学習反省、改善)のサイクルです。
「どうなりたい」「いまどこだ」「何をどうやる」「どうなった」がガバナーのリーダーシップとしての行動規範です。このことを地区のリーダーや地区ロータリアンに納得性と説得性をもって語ることだと思います。
国際ロータリーのミッションは、「世界で良いことをする」です。当地区に置き換えれば、愛知県で良いことをする、愛知県の人を笑顔にすることです。
そしてビジョンは、当地区の輝きを10年後も20年後も持続させることです。
では、現状はどうかというと、
*輝いていること、
1. 地区の各委員会の活動が活性化している。
2. ロータリー財団、米山記念奨学金に対しての理解度が高い。
*それに比して改善が必要なこと、
1. 会員が高齢化して、減少している。
2. 各クラブでの人道的奉仕活動が見えていない。(必ずしも、増えていない)
3. ロータリアン以外の人びとにロータリーの奉仕活動が広報されていない。
4. デジタル化が進んでいない。
と分析されます。
今ロータリーの活性化の評価というのは、地域社会で良いこと、即ち人道的奉仕活動の数と質が増加することが基準になっています。言い換えれば、愛知県でロータリーの奉仕活動によって笑顔になる人の数が増加することが、活性化に繋がっていきます。
そのためには、ロータリアンの数が増え、人道的奉仕活動をし、自ら汗を流すロータリアンの数が増えることです。それを可能にするには、今地区内で行われている人道的奉仕活動や地区の人びとの笑顔を多くのロータリアンや地域の人に知ってもらうことだと私は思いました。
それにはオンラインツールの利用を促進することが一番です。オンラインツールを利用してロータリーの公共イメージを向上させていくことです。そしてそれを推進する伝道師、それが My Rotarian です。
P(計画) D(実行) C(評価、学習反省、改善)のCに関して、公共イメージ向上委員会はとても意義ある活動をしていただきました。My Rotaryへの登録率は期首、8%が約25%に改善されました。そして素晴らしいことに、地区すべての84クラブからMy Rotarianを選任していただきました。
残念ながら、ガバナーの任期は1年であり、PDCサイクルのCの反省から改善をするチャンスがありません。それは、次のガバナーにお任せするしかありませんが、ロータリーという非営利組織のマネージメントの一つの欠点ではないかとも思います。
そのために、中期的に戦略を持続可能にする戦略計画が必要で、そのことを進めるのが戦略計画委員会であると確信しています。
幸いに次年度神野ガバナーは、戦略計画を継続し、戦略計画員会を当地区に設置していただけます。あらたな、PDCサイクルがスタートできることを心より感謝いたします。