2017年7月最終号
委員会活動報告Ⅰ
RID3350(GG1743427)母子の健康と疾病予防事業報告書
RID2760研修委員会(国際奉仕担当) 委員 杉浦敏夫
RID3350サトーンロータリークラブ(タイ) の表記GG1743427 グローバル補助金事業へ2016-17 年度地区国際奉仕委員会はナショナルスポンサーとして参加した。
本事業はタイ全土を13のエリアに分割し、バンコクと周辺4県を第13エリアとしてエリア単位で行われる国家プロジェクト事業であり、子供の発達センターの指導者をトレーニングするものである。現状ではタイは妊娠時から育児期間の母子の栄養管理がなされていない、出産そのものは病院で面倒を見るが出産後わずか3 日で帰宅させてしまい出産後の定期健診的なものもない状況である。勿論、日本でいう母子手帳も無くタイの母親は出産後すぐに仕事に戻ってしまうのが通常である。そんな中、国の保健省は6ヶ月未満の乳幼児に粉ミルクを与える事は発達不全を起こし不可を出しているが母親たちの生活は厳しく母乳を与えられない母親が3割ほどいる。出産後わずかで育児放棄ではないが子供から離れ仕事を求めて街に出てしまうようだ。
本プログラムはBrain Based Lerning(BBL)と言い全5 冊のテキストからなる。「母親のストレス解消と父親の役割」から「子どもの脳の発育」や「子供の幸せについて」など母子の健全育成を目的としている。3年前にスタートしており、母乳で子供を育てる為のテキストや育児の為に必要なものを母親に教えるビデオを作成したり運動を展開しているが、まだまだ親たちにはそれらの認識が無く意識付けに今後の運動展開を検討する必要がある。今回の資金は育児のため
の教育資材を購入した。例えばベビーバスや哺乳器、抱っこ紐等である。
今後の展開としてサトーンロータリークラブには病院外での子供や乳幼児を持
つ母親たち集まるイベントでBBLのブースや何かの方法でPR をする場の設営を検討して欲しいと要請が出された。但し、日本でもよく見かけるが行政が縦割りなため、保健省と衛生局との連携が無く対応に困るところも多々あると言う。
将来の夢として病院内に子供たちの発達を促すような公園が造営できたらと言うのがあるが、乳幼児用に造ると言うのならば私の意見としては少し違うような気がする。憩いの公園のようなもののスケッチを見せてもらったが大人の憩いの場のようで、例えば乳幼児から3 歳児くらいまでを対象とするのならば小さなプールや1m程のウォールクライミングのような壁の作製などの方が良いのではないかと思った。しかしその前にまだまだやらなければならない思われる混合ワクチンの接種や子供たちの成長記録や発達不全の子どたちへの発達促進プログラムの展開があると思う。