【講演】環境ボランティアサークル亀の子隊(渥美ロータリークラブ)
亀の子隊 鈴木吉春様
平成10年、当時、亀山小学校4年生が西の浜に出かけたときあまりのゴミの多さに驚き、ゴミを拾い集めました。「最終処分場よりもひどい」「西の浜はゴミ箱じゃない」と怒りの声を上げた子どもたちが総合学習の中で「西の浜はゴミ箱じゃない」をテーマに西の浜をきれいにするために自分たちができることを考えようと学習を始めました。
平成10年度は授業として10回。平成11年度は授業の活動だけでなく、夏休みや日曜日にもやりたいという子どもたちの声が上がり、夏休みに4回、9月からは毎月1回日曜日にも行い、あわせて20回の活動を行いました。
しかし、12月になって日曜日や長期休業中の活動というのとで教育課程内の活動にならない、参加時に思わぬ事故がおきたときは、学校として責任がもてないので学校の活動とは区別してほしいと言われました。そこで、子どもたちの自発的活動の意思を尊重し、周囲の組織にとらわれることなく活動ができるように、サークルを立ち上げるための話し合いを子どもたちと行いました。
その結果、「環境ボランティアサークル 亀の子隊」として活動を進めることになりました。これは、校区の西側に位置する西の浜を見つめなおす事で校区の自然に目を向け、ゴミのない美しい浜にするという活動を通して自分たちの生活する地域と自然を愛する心をもち、主体的に活動するという趣旨を明確にしたものです。こうして、平成11年12月、渥美町社会福祉協議会に「環境ボランティアサークル」として正式に登録をしました。
西の浜のゴミ拾いだけでなく、もっと楽しみながら海の環境を学んでもらいたいと願い、「海の環境を学ぶ会」を年数回実施。きっかけは、三河湾に生息する「スナメリ」のことを林正道さんに教えてもらったことです。それ以来、毎年「スナメリ観察会」をはじめ「磯遊びの会」、また三河港湾事務所のご好意で清掃船「白竜」の見学会や「豊川の源流を訪ねる会」などを行ったり県水産試験場にお願いをし「海の環境についてのお話会」を開いたりしています。林さんを通して知り合った鉄崎幹人さんの「トーク&コンサート」「西の浜ふれあいコンサート」も行っています。
その後、平成14年度には渥美町生涯学習課とも連携でき、スポーツや文化教室とともに募集をしてくれることになりました。その結果、平成17年度は渥美町8小学校のうち6小学校と2中学校、2高校から隊員が集まってきました。町内だけでなく、西尾市のボランティアの人たちや、豊川市の佐奈川の会、豊田市矢作川研究会など県内で環境にかかわる活動をしている団体と連携できるようになりました。
愛知県NPOにも登録したり、国土交通省中部整備局三河港湾事務所や海上保安庁蒲郡保安署など公的機関とも連携を深めたりすることができました。
平成18年度の途中から、田原市社会福祉協議会にも登録をし、ボランティア連絡協議会とあわせて田原市に拠点を置くことができるようになりました。
本年度は豊川流域圏市民大学講座でかかわった人たちや伊勢湾再生ネットワークなどでかかわった人たちもさらに深く連携していけるように願っています。特に三重県とのつながりができそうです。