【講演】心を届けるハグニケーション(瀬戸北ロータリークラブ)
日本ハグ協会 代表 高木さと子様
皆さん今日は。自分と人を幸せにするコミュニケーションの伝道師をしています日本ハグ協会の高木さと子と申します。隣の方は運命の人だと思って挨拶して下さい。大事なのは人間関係で苦手だと思うと苦手の意識が伝わるものですが、運命の人だと思うとそれが相手に伝わるものです。今日の午前中のFM番組でもそう話させて頂きました。人の悩みの多くは人間関係でもあるとよく言われ、自分がこの人は苦手だと思えば苦手な表情に、この人とは話が合わないと思えば話が続かない会話をしてしまうものです。この人は運命の人、大切な人だと思うだけで笑顔になり、交わす言葉が増えて、相手のいい所が見えてきて会話が弾んでいく。それが相手に伝わって自分に還って来る。つまり本来、合わない人や苦手な人がいるのではなくコミュニケーションは自分発信なので自分が発するメッセージを少し変えれば、相手から還って来るのが変わるというものです。
私は今、高校2年生と中学3年生の男の子がいます母親です。「ハグニケーション」という言葉は、私が造った造語ですが、日本初のグッと抱きしめる日本にはない習慣のハグを敢えて日本で広めようとチャレンジをしているものです。ハグによるコミュニケーション、人を幸せにするコツを伝える活動、例えば名古屋のテレビ塔の100m上の展望フロアーにハグスポットがあって恋人同士、ご夫婦、親子、会社の同僚でハグをすると幸せになれるとか、ハグヨちゃんという熊のぬいぐるみのキャラクターを作って、抱きしめられたくても親に抱きしめられなかったという子どもや抱きしめたくても子どもに恵まれないという人の所に行ったりして日本中を旅をしています。いろんなハグがあることを実感しました。どうしたら人は成長して行くのかという勉強会とか、研修活動に中部経済新聞にも毎週金曜日のコラムを書かせて頂いています。家庭の中では親が子どもを、会社では社員をリーダーの方々を応援する、いろんな角度からお話させて頂きたいと思います。
◎研修を通しての体験から
二十歳に短大を卒業して務めた会社で20年ぶりに講演する機会がありました。私のブログやフェイスブックを読んでいて下さったことから講演依頼があり、自分の考えを発信することは勇気がいることですが、ものごとを発信するってことが凄く大事だなと実感しました。今回も加藤会長とこういうご縁でお話しする場を頂き、大切だと日々考えています。元の会社で話させて頂いたことは、まさにOL時代は安楽の欲求の塊だった私が「充実の欲求」が大事ですよと話すのもおかしな話で戸惑ったのですが、人にはそもそも2つの大きな欲求があります。一つは楽に生きて生きたいという「安楽の欲求」、もう一つは自分を活かして生きたいという「充実の欲求」があるという話です。一般的に人はできれば責任をとりたくないとか、今までチャレンジしたことのないことにはその意欲が無く、楽をしたいと思い、何かが起きた時にはお客さんや相手のせいにする、責任転嫁をして仕事も進まず、自分の能力は向上しません。楽をしたいと思えば思うほど自分の修行ができなくて楽には生きて行けないのです。それに対して自分を活かして自立したいと思う人だけが未知なことにチャレンジする意欲が起き、能力が向上して信用が増して充実した毎日が送れるという単純で当然なことです。
ある会社での研修会ですが、社長に対して社員から一番多かったメッセージが「社長、僕に活躍する場を与えてくれてありがとう」というものでした。自分がチャレンジする場があるのであれば充実の欲求を満たすことが出来る、皆が体験した結果「社長ありがとう」というメッセージが来たのです。人は受験などで頑張った経験があって、そこには充実感があります。経営者の皆さんは場所を提供してお金を払いながら、充実した体験を毎日させてあげられる、素晴らしいと思いました。
社員がやる気になるのは、リーダーがこんな自分になれるというビジョンを提示することです。そして行動、反省、応援していくと人は成長するのです。リーダーにとって一番大事なことは①コミュニケーション学②愛の力③自分が模範となる存在の力、この3つが必要です。
人から命令されると動きたくないのですが、「質問提案型のコミュニケーション」に変えると自分でこうしたいと思うと自ら行動するものです。人が動くのはテクニックではなく「自立型姿勢」それは問題が起きた時は誰もがピンチだと思い、誰かのせいにして人を変えようとしてストレスが溜まります。でもこのピンチは自分が成長するためのチャンスだと考え、自分が変わることです。自ら行動して毎日が楽しくなってワクワクしてきます。自分で行動することが理論でわかっていても、自分でやっていなかったからわかっていなかったと、この日本ハグ協会の4年間の活動を通じて理解できたのです。
◎自分の究極の体験からのハグ
元気の良かった夫が末期ガンの宣告をされて余命4ヶ月と医師に告げられたのです。夫が子ども達に「小学生で父親がガンになるなんてラッキーだ。強い男の子になれる。お父さんは戦う姿を見せるからお母さんをちゃんと守ってあげてほしい」と言ったのです。その次の彼の行動は、私の実家に行って私の両親に「幸せにすると言いながら幸せにできなくて申し訳ありません」と謝ったのです。こうした夫に頭が下がる想いと、一番大事な人の病気に気がつかなかった後悔で凄くへこみました。自分にできることを考え、どんな時も私は家族の太陽でいよう、笑顔でいよう、家族を抱きしめようと決めたのです。私も子どもにハグしようとしたら何度も逃げられていたのですが、あなたを守るよという気持ちを強く持って両手を広げたら飛び込んできたのです。今までテクニックに頼っていた私はテクニック、手法じゃなく、その人への思いだと実感、このハグの大切さを伝えて行こうと思いました。夫は1年半の闘病生活で3年半前に亡くなったのです。夫が亡くなって半年後、上の子どもが不登校になったのです。1年間は仕方が無いと自分で決めて学校に連絡し、息子にハグし、お弁当を作って仕事に出かけていました。父親の死で傷ついていると憶測していた息子が自分の夢ができたと告白したのです。ゲーム音楽をコンピューターで作るという夢でどうしたらその仕事が出来るか、いい大学を出て任天堂に就職するか、14歳の自分でもそのスキルをマスターしたらできるとヤフーの知恵袋に書いてあったそうです。彼は悩んでも悲しんでもいなくてワクワクしていたことを知ってから彼の夢を応援しようと思い、尊敬している亀井さんにアドバイスしてもらい、彼もその後は一度も学校を休まないで今は高校2年生になっています。究極の時は自分の感情が期待と自分への想いが交錯してついつい思いと違う方向に行きがちなんですが、何のためにコミュニケーションするのだろうか、この人のためになるのだろうかと、この2つの究極の経験を通して、その根っこにあるのは愛だと感じました。
社員の声でも社長とコミュニケーションがもっととりたいという声が多く、社長としては社員に声をかけ、背中を叩いて頑張っているなと励ますことがモチベーションアップになるのです。私のいうハグニケーションはむやみやたらにハグするのではなく、言葉のハグでもハイタッチでもメールでも良く、相手に今、何が必要かを感じて相手にしてあげること、こうしたコミュニケーションが大事なのです。(私の日本流ハグの実演)
こうしたハグをするようにある人に教えてあげたら一度はクレームがあったのですが、半年後に勇気を出して両手を広げて奥さんをハグしたら、胸に飛び込んできて涙を流されて「ありがとう。私、あなたに認めてほしかったの」ということで、今は元気になられて「ハグの力は恐るべし」とおっしゃってみえました。言葉のハグでもいいですから、皆さんの周りでハッピーになることを願っています。今日はどうもありがとうございました。