2017年12月号
「疾病予防と治療月間」に寄せて
ポリオ・プラス/ 職業研修チーム委員会委員長
加藤浩一(犬山RC)
ロータリー財団は、世界各地のプロジェクトや活動に補助金を提供しながら、「疾病予防と治療」に力を注いでいます。現在でも世界で数百万人が病気によって苦しみ、貧困を強いられています。病気の蔓延や医療不足に悩む地域社会に、仮設クリニックや献血センター、研修施設をつくったり、医師と患者と政府が協力できるインフラを設計するなど、世界中のロータリー会員は、人々がより良い医療を利用できるよう支援しています。特に命を脅かす病気( ポリオ・エイズ・マラリアなど) について正しい知識を伝え、発展途上国で低額または無料の医療を提供するなどして病気の予防と治療を支援しています。
当2760 地区の職業研修チーム委員会では、2010/2011 年度より2016/2017 年度まで7年連続して、医療関係者のスキル向上を目指して海外に医療専門家チームを派遣しています。一昨年は、インドネシア・ジャカルタ(3410 地区)に「院内感染予防」をテーマに医師、看護師、薬剤師で構成する専門家チームを派遣し、また現地からも受入研修を行いました。昨年は、フィリピン・ケソン(3780 地区) に「腹腔鏡手術指導」をテーマに医師、看護師、臨床工学技士で構成する専門家チームを派遣し、また現地からも受入研修を行いました。本年度はネパール・カトマンズ(3292 地区) に「院内感染予防」をテーマに医師、看護師、薬剤師の専門家チームを派遣する予定でおります。現地での感染予防の知識・技術の向上にお役に立てればと思っております。
このプロジェクトは、ロータリー財団のグローバル補助金を利用して実施されます。グローバル補助金では派遣する医療専門家チームの渡航費、滞在費、食費はカバーされますが、彼らの日当はカバーされず、すべてボランティアとなります。
実質的には医療専門家チームの皆さんの所属する各医療機関の御厚意と御協力で成り立っております。今回ご協力いただく名古屋市立大学病院、大同病院、名古屋市立東部医療センター、名古屋市立西部医療センター、愛知医科大学、一宮研伸大学など多くの医療機関の皆様に深く感謝しつつ、医療サービスの向上による地域社会の発展に貢献してまいりたいと思います。