ロータリークラブ(国際ロータリー第2760地区 ROTARY International District 2760)

月信WEB

2018年4月号

【特集】2760地区女性会員座談会

2018年3月8日(木)
於:大名古屋ビルヂング東海東京証券株式会社オルクドール・サロン
地区会員増強委員会

20180406.jpg左:梅村公代さん(豊田中) 右:菊地富士子さん(名古屋アイリス)

地区会員増強委員会では3月8日、女性会員5名に集まっていただき「女性会員座談会」を開催しました。くつろいだ雰囲気の中、女性会員の現状や思い、今後の会員増強のヒントなどについて様々なお話を聞かせていただきました。

◇ディスカッションリーダー(DL)
石井弘子地区会員増強委員
(名古屋錦RC/東名古屋分区)
◇出席者(クラブ名・加盟承認年/分区)
杉山知子(半田南・1980(S55)/南尾張)
山田秀代(一宮中央・1990(H2)/西尾張)
松永洋子(尾張旭・1971(S46)/東尾張)
菊地富士子(名古屋アイリス・2013(H25)/東名古屋)
梅村公代(豊田中・2000(H12)/西三河中)
(敬称略)


●石井(DL):皆さん、今日は何の日かご存じですよね。国際女性デーです。だから3月8日にしたわけではなく、たまたまこの日になったのですけれど、これも何かのご縁だと思います。
今日は、私たち女性会員について知っていただくと共に、私たち女性会員や、女性会員と一緒にロータリーを作っていこうと思う男性会員がもっと居心地よくロータリー活動をしていくために、これからどうしたらいいのか話し合いたいと思います。私は、ディスカッションリーダーを担当します名古屋錦RCの石井弘子です。入会して9年で、今までに幹事、会長をやって、なぜか次期はまた幹事をいたします。皆さんもまず自己紹介をお願いします。
●松永:尾張旭RC、松永洋子です。入会して2年経っていないので、わからないことばかりの状態です。クラブは今20名で、女性会員は2人です。ニコボックス委員長をしております。仕事は不動産屋です。
●山田:一宮中央RCの山田秀代です。入会して9年目です。一宮中央RCは2760地区で最初に女性会員ができたクラブで、現在は45名中6名が女性です。例会は夜間例会ですので、終わった後に飲みに行くこともあって、男性も女性もすごくうまくコミュニケーションが取れているクラブだと思います。職業は自動車販売修理業をやっております。
●杉山:半田南RCの杉山知子です。入会して6年目です。34名の会員で女性は私1人です。私が入会した時にはもう1名いたのですが、1年程で抜けられ、そこからずっと1人です。歯科医師をしています。父も半田南RCにおり、父が亡くなった後、歯科医師会の先生でもあった会長さんから、「お父さんのあとを引き継ぐよね」とお誘いいただき入会しました。
●梅村:豊田中RCの梅村公代と申します。画廊を経営しています。入会して18年ですので、多分この中で一番古いかなと思います。現在会長エレクトをさせていただいています。うちも夜間例会で、会員は53名、女性は8名です。
次年度7月からあと2名確約をいただいていますので10名になります。私は豊田中RCのチャーターメンバーですが、その時から4名の女性会員がいました。移籍ではなく、新しいメンバーばかりのクラブとしてスタートしましたので、上下関係もなく居心地のいいクラブです。女性も理事などいろいろな役職をしていて、男女の関係なく和気あいあいとしています。
●菊地:アイリスRCの菊地富士子です。薬局をしております。アイリスRCは5年前に設立され、私もチャーターメンバーとして入りました。会員は44名で女性は15名、3分の1くらいが女性です(他の出席者から「えー」と驚きの声)。まだ5年目ですので、女性だから、男性だから、ということはなく、できる人がそれぞれのお役をこなしていくという感じです。

 ロータリーに入ったきっかけは?
●石井(DL):皆さん、今日はどんな方たちとお話をするのか大体わかっていただけたと思います。少し仰ってくださった方もいますが、まずロータリーにお入りになったきっかけを聞かせてください。
●梅村:クラブを作られる時に会員を募っていたんですね。最初100名くらいリストがあったと思います。その中から53名が入りました。JCに在籍していましたので、先輩や知り合いがいっぱいいて、入るのが当たり前という感じでした。
●菊地:私は、若鯱やライオンズにもお声をかけていただいたことがあったのですが、タイミングの問題もあってお断りしていました。その後、「どうしても」とお誘いくださったので、そのまま流れに乗って入りました。
●石井(DL):誘ってくださったのはどういう方?
●菊地:家族ぐるみの知り合いでした。長い信頼関係もあり、私のことをよく知ってくださっている方に誘っていただいたので、足を踏み入れやすかったです。
●松永:私は漠然と、「子供の手が離れたら地域に貢献できたらいいな」と思っていたのですが、たまたまご近所にいらしたロータリアンの方に誘われて入会しました。その方は最初は父を誘っていたのですが、父が病気になってしまって「じゃあ娘に」という流れです。あまり深く考えずに入りましたが、今は、その方から「自分のためになるから」と言われたことが、少しずつわかってきたような気がします。
●山田:私は20年前と15年前に、他のクラブに誘われたことがありました。でも、自分も若くて仕事をバリバリやっている時で、お昼の時間がもったいなかったし、どちらのクラブも女性会員が1人もいなかったのでお断りしました。その後、一宮中央RCに誘われたのですが、誘っていただいた方が、私の娘をインターアクトのハワイ研修に連れていってくださった方で、27年前に一宮中央RCを作られた方でした。娘がお世話になった方だったので断りきれず、3度目の正直で入れていただきました。
●石井(DL):皆さんいろいろあってお入りになったということですが、入ってみてどう思いましたか?
●杉山:私は人見知りなので、最初は例会に行ってもなかなか皆さんに声をかけることができませんでした。それに、私の入会時にいらした女性会員の方が辞められた時は、「私1人になっちゃった」みたいな感じはありました。ただ、半田の歯科医師会でも、97人のうち女性は3人だけです。ですから、男性ばかりの環境には慣れていましたし、一昨年からクラブのゴルフに参加するようになったり、去年10月に米山奨学生のカウンセラーになったりして、一歩一歩クラブの中に入っていけたかなという感じです。
●菊地:私も米山奨学生のカウンセラーをしたり、地区の行事や今日のような会に出たり、米山のバス旅行に参加したりすることで、今まで接したことのない人たちと触れ合えて、ロータリーっていいなと思いました。ロータリアンというだけで安心してお付き合いできます。クラブ内はもちろんですが、エリアの違う人たちとコミュニケーションできることが大きな魅力です。
●山田:私は入った時、紹介していただいた方しかわからない状態でしたが、入ったその日の夜に歓迎会をやっていただいたんです。10人くらいの方が集まってくださって、飲んで話をしていると、ああ、話が合うなと思いました。
●石井(DL):山田さんは飲めるんですよね。
●山田:はい。うちのクラブは、新入会員が入ってきた日の夜は必ず歓迎会をすることになっていて、誰でもすぐに溶け込めると思います。昼間の例会と違って、夜って仕事を終えた後のちょっとゆったりした気分で会ができるから、心までみんな開いてしまうんです。

 ロータリーに入ってよかったことは?
●石井(DL):では皆さん、お入りになって、よかったなと思ったことは何ですか?
●松永:普段では知り得ない方と知り合え、なかなかできない体験をさせてもらえることです。すごく素敵なお茶室を持っている方がいて、去年そこでお茶会を開いていただいて、それはすごくよかったなと思います。
●梅村:私はロータリーに入って長いのですが、
入ったばかりの頃にチャーターナイトの司会をさせていただいたんですね。800名の大人数でしたのですごく緊張しました。でも、なかなか経験できないことですし、ましてやチャーターナイトという記念すべき式典ですので、緊張しつつも、貴重な経験をさせていただいたかなと思っています。
●杉山:私は、奨学生のカウンセラーをしていて、彼女たちの頑張っている姿にすごく刺激を受けています。普段仕事は1人でやっていますので、極端に言えば、手を抜こうと思えばいくらでも抜けます。だけど、彼女たちと話をしたり相談に乗ったりしていると、「私ももっと頑張らないとな」と思わせてもらえます。もう1つは、仕事以外のことで何かわからないことがあった時、「それはあの人が詳しいよ」と教えてくれたり、何人か集まって「そういうのはこうしたらいいんじゃない?」と相談に乗ってくれたりするところもいいなと思います。
●石井(DL):確かに、仕事をしているとどうしてもその職業の常識の中に入ってしまっているけど、ロータリーに行くといろいろな職業の方がいるから、自分の世界が大きくなる感じがありますね。
●菊地:私はよかったことと言われて「これ」と言えるものは思い浮かばないのですが、逆に、ロータリーで経験したこと一つ一つがそうなのかなという気がします。最近のことで言えば、ロータリーとは関係のない会でお目にかかった方が胸にロータリーバッジを付けられていて、「ロータリアンなんですね」と声をかけたら、距離がぐっと一気に縮まりました。それには驚きました。
●山田:一宮中央RCではカンボジアの奉仕活動をやっていて、私も5年行っています。そういうものは自分だけではできなくて、ロータリーに入って、それに乗っかることでできるようになったわけです。それがやってきてよかったかなと思うことです。炊事場を作って贈ったのですが、学校にも行けないような子供たちが給食が食べられるから学校へ来る、という世界なんですね。喜んでもらえるとやりがいがありますし、喜んでくれることに対して自分も喜びを感じられます。
●石井(DL):皆さん、居心地よくロータリー活動を楽しんでいらっしゃるようですが、では、今よりさらにロータリーを居心地よくするためのアイデアは何かありませんか?
●松永:1つ質問してもいいですか。夜間例会というのは、毎回夜間なのですか?
●山田:はい。
●松永:へー、そうなんですね。それはいいですね。お友達を誘うにも、「ちょっと昼間だと出られない」と言われることが多くて。毎回というのはびっくりしました。それこそ、毎回飲み会になりますね。
●山田:はい。だから仲良しなんですよ。
●石井(DL):うちのクラブは錦の真ん中でやっていて、昔は夜間例会だったんです。そうすると、当然のように例会の後に飲みに行ってしまうものですから、体に悪いということで昼間になりました。
●梅村:うちは以前は通常の昼間の例会だったんですね。でも、会員数が減り、夜間の例会にした方が若い人も集めやすいということで、夜間例会に変更しました。やはり若い方は昼間働かなければいけない時期じゃないですか。夜間例会にしたら、30代、40代の方が増えてきたんです。終わってから飲みに行くことも多くて、それも楽しみに例会に出ていらっしゃる方が増えました。
●石井(DL):なるほど、夜間例会にするという手もあるのですね。

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なぜこの地区には女性会員が少ないか?
●石井(DL):ところで、30年前までロータリーに女性は入れませんでしたが、今では世界的には5人に1人が女性です。しかし、日本では20人に1人、東京地区は10人に1人、それがこの地区は25人に1人です。随分差があるんですね。なぜこの地区には女性会員が少ないと思われますか?
●梅村:古いクラブほど、「クラブは男性のもの」という考えがあって、年配の方がNOと言われると思うんですね。でも、古い会員の方が少しずつ減って、若い方が沢山入られていますので、時代と共に女性会員は増えていくと思います。
●石井(DL):この地区の中でも一概に言えないのが難しいところです。「絶対に女性を入れない」とはどのクラブも仰いませんが、事実上女性を入れないんだと思われるクラブと、女性を入れたいと本当に思っているけれど女性が入ってこないクラブがあります。先程も、「たった1人の女性会員になってしまうと二の足を踏んでしまう」というご意見がありましたよね。
初めの1人を開拓するのが非常に大変で、今女性がゼロだからといって、必ずしも女性を入れたくないわけではありません。
●菊地:私がお友達にお声がけするとよく「女性は入れないんでしょ」と言われます。「うちのクラブは入れますよ」と言うのですけれど、「えっ、入れるクラブあるの?」という感じなので、まだ「ロータリーに女性は入れない」という認識が一般には強いのではないかなと思います。
●石井(DL):それは、いまだにそうですね。確かに、男性しか入れないと思っていたら、女性が入ってくるはずがないですからね。女性が入れるようになって30年も経つし、現にうちのクラブは創立22年で初めから女性がいました。それなのにいまだに「女性は入れない」というイメージがあるのは、一体何でしょう。それこそ広報や公共イメージの方で頑張っていただかなければいけないと思います。
●松永:広報に関連してですが、私は子供が3人いて、ドッジボール大会やサッカー大会でメダルをもらっていたんです。でもそれがロータリーからの寄贈だということを知らなくて、ロータリーに入って初めて知りました。「あら、そうだったの」と思って家に帰って裏を見たらちゃんと刻印されていて、申しわけなかったなと思いました。
●石井(DL):どなたからいただいたの?贈呈式に会長さんなどいらっしゃらなかった?
●松永:保護者として行っていただけなので全然覚えていないんです。子ども会や部活の大会だったのですけれど、市からもらっているものとばかり思っていました。
●山田:私たちも少年サッカー大会を毎年やっていますので、ロータリーからみんなお手伝いをして、優勝カップとか、そういうものもみんな出していますよ。
●石井(DL):そんなことは保護者は気にしないですものね。同じような話だけど、うちのクラブも農業体験を13年間続けていて、名古屋の子供たちを岡崎に連れていって田植えや稲刈りをさせる、という活動をしてきたの。だけど、10年目に子供たちから「ライオンズクラブの皆様」と言われたの。確かに広報が足りないですね。
●山田:コマーシャルが下手ですよね。
●石井(DL):陰徳を積むというのは、すごく奥ゆかしくてよい心がけだけれども、やったことの報告はしなければいけないですね。言わないことには伝わりませんもんね。こうなると、「ロータリーに女性を」というよりも、ロータリーをまずわかっていただかなければしっかりとした会員を増やすことはできませんよね。
●山田:女性が女性を誘うことで、ロータリークラブはそんなに敷居が高いところじゃなく、男女の違いがないことを知っていただくことも教えてあげたいなと思います。

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女性会員を増やすには?
●石井(DL):梅村さんのところは今度2人増えるんですね。どんなふうにお誘いしたの?
●梅村:増強はどんなクラブでも重点にしてみえると思いますが、「あえて女性を」というつもりはなくて、たまたま女性だったということです。
●山田:うちの場合は、女性に限りませんが、例会に体験に来ていただいて、そのあとに飲みにも連れていって楽しい雰囲気を味わってもらい、「入りたいな」と思ってもらえるようにしています。
●石井(DL):例会の体験だけではなく、そのあとに飲みに行くのがいいのでしょうね。例会だけだと実際のところはわかりませんものね。皆さんも最後のひと押しとして工夫していらっしゃることはありますか?
●菊地:うちは特別なことは何もしていなくて、紹介者が事前にしっかりと説明しているだけです。必ず体験にはいらっしゃいますが、体験後の入会率はほぼ100%だと思います。
●山田:それはすごいですね。若い人が多いですか?
●菊地:40代後半から60代前半の方が多いですね。実際にメンバーの平均年齢が低いことは確かです。平均が50代ですので、それもあるかもしれません。
●石井(DL):やはり若いメンバーだと、一緒に仲間としてやっていこうという感じになりやすいかもしれませんね。
●松永:うちのクラブでは、新入会員への会費の支援制度があります。若い方は会費のことで入るのを躊躇される方もいらっしゃるので、補助をしますよ、という意味で設けた制度で、特に女性に入ってもらいたいと思っています。
●石井(DL):今、会費についてのお話があったのですが、「ロータリーの会費は高い」という意見はどの会議でも必ず出てきます。実際にそれが入る、入らないのネックになっていると感じますか?
●梅村:誘う方は初めから「この人だったらいいだろう」ということで声をかけていらっしゃると思いますので、会費が問題になったことはないです。ただ、会員数が少なくなり、事務局維持費とか運営の問題で会費を上げるという話が出た時に、「退会者が出るのでは」という声はありました。
●山田:お金のことは、皆さんわかっていて入っていらっしゃるものね。お金の問題ではないと思います。やはり人間関係がうまく行くか行かないかが一番大事じゃないですか。
●杉山:だけど、例えば、私が「ロータリーに入っている」と一言言っただけで、「えっ、すごいね」と言われてしまいます。「そういうのってお金持ちじゃないとだめでしょ。それに学歴もないと」って。「いやいや、そんなことは一切関係ないから」という話はするのですけど、でもそういうイメージはやはりあります。それから、ネックということで言えば、お誘いする時に、「毎週例会があります、それに出られなかったらメークアップに行ってくださいね」ということが負担になる方がみえます。
●石井(DL):メークアップは説明がしにくいですよね。この頃はEクラブを使うと楽になりましたけれど。
●山田:神野ガバナーが一宮合同例会に来て下さった時、「一宮の4ロータリーは、どこにメークアップに行ってもお金は要らないようにしたらどうですか」というアイデアをいただいたんです。そうしてもらえれば、すごく楽ですね。お金は余分にかからないし、一宮はどのクラブも同じ場所で例会をしているので夜が忙しい時は昼間の時間にやっているところへ行けます。そうすると新入会員も誘いやすくなるかなと期待しています。
●石井(DL):来期は入会3年未満の方は、分区内であればメークアップ料が3回まで返ってくるようになるようですよ。では、そろそろ時間になりました。今日は、ここまで話していただけるのかなというような本音まで聞かせていただきました。皆さん、ありがとうございました。20180411.jpg