2018年3月号
「水と衛生月間」に寄せて
地区国際奉仕委員会 副委員長
山田 拓(瀬戸 RC)
世界196ヵ国中に、水道水を飲むことができ、かつその安全が保障されている国は、わずか15 ヵ国だと言われています。また、そのうちアジア諸国ではたった2ヵ国、アラブ首長国連邦と私たちの日本だけと言われています。
蛇口をひねれば飲み水が出てくるのが当たり前という国は少なく、発展途上国においては、川の水、井戸の水を飲み水や料理で使っています。しかしこの水源もゴミや排泄物により汚染され、下水原因による飲感染症などの病気になってしまうケースが多くみられるそうです。また、子供たちが清潔な水を求めて何キロも水を汲みに行く事により、学校に通えない問題が起きているのも現状です。
ただ単純に綺麗な水源を確保するだけでなく、トイレなどを造り、川や井戸などに排泄物が流れ込まないようにし、綺麗な手で食事をとるための衛生的な指導が必要です。
地区国際奉仕委員会では、ここ数年「水と衛生」に関する事業を行っております。その一つが、「ワールドフード+ふれ愛フェスタ」での収益金における事業です。
過去に、カンボジアのシャムリアップ、ミャンマーのラシオにて、井戸やトイレ、貯水槽や手洗い場の設置を支援してきました。本年度はフィリピンのケソンにて、水と衛生の事業を5月末をめどに実施してまいります。
昨年12月には2017~18年度に引き続き、ラオスのビエンチャンにて簡易水道施設の受渡式にも参加してまいりました。これにより子供たちの水汲み作業が少なくなり、学校で学ぶ時間を持つことができました。また手洗い場の設置で、衛生を保つ習慣を身に着けることを学んで頂けると思っております。
私たちが行っている「水と衛生」への取り組みが「母子の健康」にも「教育の支援」にも繋がっていくと思っております。