春日井RC
青少年奉仕活動
開催日: 2019年3月29日
執筆者:会長 川瀬治通(かわせはるみち)
春日井RCは1974年、当時東京大学大学院の学生だった稲垣直樹さんを1年間フランス・アミアン大学に最初のロータリー財団奨学生として送り出しました。当クラブの創立50周年に当たり、過去のロータリー財団奨学生と連絡を試みていたところ、現京都大学名誉教授の稲垣さんと連絡を取ることができました。卓話をお願いしたところ快くお引き受けいただき、3月29日の例会に、わざわざ大阪からお出で下さいました。
稲垣さんの専門は近現代フランス文学で、日本翻訳文化賞を受賞されています。サン=テグジュペリの「星の王子さま」も翻訳されています。
卓話では、奨学生試験の難度が高く、また何枚もの書類作成が大変だったこと、当時は日本人留学生が珍しく、アミアンRCや地区の方々に厚遇されたこと、地区内の5-6都市のロータリークラブからお誘いを受け、春日井RCから送った春日井市や日本文化についてのスライドを携えて講演をしたことなどお話をいただきました。
恵まれた留学生活だったお蔭で、卒業時の試験ではフランス人の大学院生のみのクラスで最優秀の成績を修められたそうです。また、ご自分が京都大学大学院教授の頃、20名の院生をロータリー財団奨学生としてフランスに留学させたとのことです。
「春日井ロータリークラブのお世話で、ロータリー財団奨学生にさせていただいたお陰で有意義な留学生活を送らせていただき、その後、研究生活に没頭できました」とお礼の言葉をいただきました。
春日井RC唯一のチャーターメンバーで当時幹事だった早川八郎君は稲垣さんとの再会を大変喜ばれ、例会後も当時の懐かしい話に花を咲かせていました。
日頃ロータリー財団奨学生の帰国報告を聞く機会はありますが、何十年後かにロータリーの留学がその人の人生にどのように役立ったのかを知る機会はめったにありません。今回の卓話を聞いて、ロータリーが若者に海外で学ぶ機会を提供する意義を改めて認識しました。