クラブ事業報告

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開催日:2021-10-20

渥美RC 荒木 誠一

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    荒木 誠一

桜と言えばソメイヨシノのイメージが強い中、私たち渥美RCの諸先輩方は、伊豆の河津町の川沿いに咲く河津桜を見て、感動し、この風景を地元の免々田川に河津桜が咲いている景色に重ね合わせて産声を上げた企画・事業が、「2004年-2005年ロータリー100周年プロジェクト」であり、渥美RCのメイン事業として17年間続いています。この事業は、年間通して、地元の免々田川周辺に桜の植栽・桜の保全・菜の花の種まきを行い、桜、菜の花の咲く時期に合わせ「菜の花桜まつり」のイベントを開催する事業です。
期間は2月中旬から3月中旬までの1か月間で、この期間に菜の花を咲かせるため、免々田川の中州の葦刈り、両岸の草刈りを毎年9月中旬に行いますが、この葦刈りが例会の中でも最も体力のいる作業です。
免々田川の中州に、大人の身長程ある葦を草刈り機で刈り倒します。刈り倒し絡まった葦をレーキで集め、モッコ(荷揚げ用網)に入れ、川岸のユニック車を使い、吊り揚げてトラックに積み込む作業を会員で行います。中州はぬかるみ、足元が悪く、思うように動けない中、葦を刈るのも、刈った葦を集めモッコに入れるのも大変な作業ですので、比較的若い会員が主になって行います。作業が終わる頃には、会員の悲鳴にも似た声が多く聞こえてきます。
少しでも楽に、楽しく作業に参加して頂く為、例年の反省点、要望等を踏まえ、提供しあった車両等に加え、今年はぬかるみでも葦を刈り、粉砕出来る乗用アルマジロ(草刈り機)をレンタルしました。また、アルマジロを川の中州に降ろしたり揚げたり、刈り取った葦を吊り揚げたりする為のレッカーも用意しました。
中州の葦刈りの為、作業時間帯に川の水位が低い日時、9月22日午後1時から作業を開始しました。当日は雷雨の予報も有り、天気に不安が有りましたが、車両、重機等の手配も有りましたので、天候不安の中、また、昨年とは勝手が違う葦刈の作業方法の不安、心配を抱えながら作業に取り掛かりました。
レッカーを設置し葦刈用のアルマジロを中州に降ろし、アルマジロが中州の葦を刈り粉砕しながら進みだした途端、物凄い雨と雷が鳴り、中州で作業していた会員達は橋の下に一時避難をしました。10分ほどで雨もやみ、作業を中止するという最悪の事態を避けることが出来、作業を再開することが出来ました。
乗用のアルマジロ(草刈り機)を操作していた会員も徐々に機械に慣れ、スムーズに中州の葦を刈り取り、粉砕し、中州の厄介な葦を殆ど刈り取ることが出来ました。
それとは対照的に、雨上がりの中州はぬかるんでいるので、アルマジロが粉砕した葦が泥と絡み、レーキで集める作業も、集めた葦をモッコに入れる作業も、レッカーで吊り上げ、トラックに積む作業も重労働となり、なかなか思うようには作業が進みませんでした。しかし、例年に比べ、中州の葦の刈り取り作業はとても楽に感じました。会員たちの前向きな意見も出る中、中州の葦の刈取りや川の法面の草刈り作業が終了しました。草刈り終了後、2月に花が咲くように中州に菜の花の種を蒔き、全ての作業を無事終了ました。

中州の葦刈取りは重機も借り、大掛かりで体力的にも大変な作業ですが、この作業を共に行った会員同士の友情・絆は他の例会等では得られない貴重なものだと思います。また来年の菜の花桜まつりの時期に、満開の河津桜と中州の満開の菜の花を見た時、作業の大変さに比例して、感動・達成感をより大きく感じると思います。

免々田川の河岸、法面、中州の草刈り作業の3週間後の例会は菜の花種まき作業となります。毎年、地元福江町の保育園児と小学校生徒と共に行っています。
本年度は10月13日午後1時30分から園児・生徒の皆さんと菜の花の種まき作業を行いましたが、前回の葦刈作業日と同様、午前中は雨が土砂降りで、雨雲の様子を見ながらの作業決行となりました。
菜の花と河津桜との一番のビュースポットは免々田川に架かる天神橋です。この橋から見える川上側の川岸50m程を地元福江小学校2年生生徒が、川下側の河岸50m程を福江保育園園児が、会員と共に菜の花の種を蒔きます。園児・生徒達は、決められた場所に丁寧に種を蒔いてくれました。園児・生徒の皆さんが蒔いた種が成長し、菜の花として河岸を彩り、訪れる人達に幸せや安らぎの空間を感じて欲しいと思います。

渥美ロータリークラブの中で「桜保全作業」は重要な作業です。草刈りで始まり草刈りで終わる。桜の管理から菜の花種まき、そして桜まつり。天候にも左右されることなので例会日以外にずれ込むこともあります。
17年前には何もなかったすすき野原や土手に河津桜を植樹するところから始まりました。異業種の集まりであるロータリアンだからこそできる手作り、手弁当の事業ではないかと思います。
来年も又多くの方々に桜まつりにお越しいただければ幸いです。