24-25
ガバナー月信

Vol.9

2025.03.01

表紙

Governor’s Message

 日ごとに春らしい気候となってまいりました。桜の開花情報が報道されるころになると、今年も美しい桜を楽しめることに感謝の気持ちで満たされます。
 さて、2024年12月に横浜で行われたロータリー研究会では、かつてロータリー青少年交換プログラムで日本に留学したカナダのイアン・マッケイさんのお話を伺う機会がありました。
 マッケイさんはカナダのペンティクトンという街で育ち、その街が北海道の池田町と姉妹都市提携を結んだことをきっかけに、国際姉妹都市プログラムを通じて3週間池田町に滞在されました。日本の神秘的な雰囲気に魅了されたマッケイさんは日本に夢中になり、再びロータリー青少年交換留学生として、下関市に1年間留学することとなりました。
 その留学中、世話クラブである下関西ロータリークラブの例会に頻繁に出席し、「仲間として迎え入れられた」と感じたそうです。帰国時には、日本語で会話ができるほどの習熟を得られました。帰国後、カナダで大学を卒業したマッケイさんは、日本語のスキルを活かして投資会社に入社し、東京で勤務を開始。その後、東京支社の代表取締役を務めるなど、金融分野で輝かしいキャリアを築きました。
 しかし、ある朝目覚めたとき、「何か違うことをする必要がある」と感じ、新たな挑戦を決意されたマッケイさんはカナダで政治の世界に入りました。2001年からは閣僚の上級政策顧問として活躍し、現在は駐日カナダ特命全権大使として日本に赴任されています。
 マッケイさんは、ロータリー青少年交換プログラムを通じて出会った多くのロータリーファミリーとのつながりを「忘れがたいもの」と語り、現在の輝かしいキャリアは「すべて日本のロータリークラブのおかげ」と述べられています。また、「仕事で迷ったときには四つのテストの精神で臨む」という言葉も非常に印象深いものでした。
 地区の青少年交換委員会では、日本滞在中のインバウンド生徒の支援、海外派遣生の活動状況の把握などだけで なく、次年度に向けた交換留学生のオリエンテーション、相手先との調整業務、新たなインバウンドを迎える準備など多岐にわたる活動が日々行われています。まさにロータリーの「超我の奉仕」を実践していると言えるでしょう。
 また、3月にはRYLAセミナーが予定されています。今年度のテーマは「持続可能な未来のために」です。将来を担う青少年のリーダーシップを高めることを目的に、実践的な取り組み事例や戦略を学び、ディスカッションやワークショップを通じて実践的なスキルを身につけていただきます。そして、共に築く仲間とのネットワークを広げていただければと思います。小さな変化を起こすことで、持続可能な未来に向けて大きなインパクトを生み出すことを期待しています。開催にあたり、RYLA委員会のメンバーとRYLA学友の献身的な支援に深い敬意と感謝の気持ちを抱いています。
 今回は、ロータリーの二つの青少年育成プログラムについてお話しさせていただきました。ロータリーにはさらに多くの未来を担う若い人々への支援プログラムが数多くあります。青少年の健全な育成を通じて、結果として得られるであろう大きなインパクトである世界の平和を願ってやみません。
 また、3月は年度の最終四半期が目前となる時期でもあります。この1年を振り返りつつ、残りの期間に向けて私たちが達成すべき目標を再確認し、次年度へとつながる道筋をしっかりと整えていきましょう。最後になりますが、会員の皆さまの日々の献身的な活動に心より感謝申し上げます。ともに未来を見据え、変化をもたらす力として、引き続き力を合わせてまいりましょう。どうぞご自愛の上、素晴らしい春をお迎えください。

国際ロータリー第2760 地区
2024-25年度
ガバナー
名古屋南ロータリークラブ所属