RI会長

 ですから、まずはお願いすることが重要です。隣に座っている人や、会員増強委員や、勧誘が得意そうな人や、時間がありそうな人にやってもらうのではなく、皆さん自身がお願いしなければなりません。会員増強は、他人事ではなく、私の責務であり、皆さん自身の責務であり、ロータリアン全員の機会です。

 お願いしなければなりません。入会の誘いを待っている人であれ、ロータリーへの入会を考えたことのない人であれ、候補者を探し出し、クラブに入会してもらえるようお願いする必要があるのです。勧誘が成功し、入会をOKしてもらい、その人が会員となっても、皆さんの仕事がそれで終わるわけではありません。むしろ、仕事はそこから始まります。新会員を指導し、彼らがクラブで重要な役割を担い、ロータリーで満足感を得られるようにしなければなりません。

 ロータリーに入会した新会員全員を維持できれば、会員増強など問題にならないはずです。毎年、ロータリーには、およそ12万人という大勢の人が入会します。しかし毎年、ほぼ同じ数の会員が退会しています。15年以上にわたり会員数が約120万人にとどまり、会員数が横ばいとなっているのは、このためです。

 本腰を入れなければならない時が来ています。ただ問題について話し合うのではなく、行動を起こさなければなりません。最初にすべきことは、退会者に目を向け、退会理由は何なのか、また、それについて私たちにできることがあるかを考えることです。私たちは、2015年までにロータリーの会員数を130万人まで増やすことを目標として掲げています。これは、十分に達成可能な目標です。しかし、正面玄関から入会して来た人たちが、すぐに裏口から出て行ってしまうのはなぜか、その理由を突き止める必要があります。1987年、ロータリーは女性に入会の門戸を開きました。それは、ロータリーにとって記念すべき日でした。しかし、回りを見回してすぐ分かるように、今日この会場にもっと多くの女性がいなければならないことは明らかです。次期ガバナーの半数が女性であってはならない理由はありません。これは、私たちが取り組むべき課題です。さらに、ロータリーに若い会員を迎え入れ、現在のローターアクター、インターアクター、ライラリアン、青少年交換学生、財団奨学生、GSEチームメンバーに、明日のロータリアンになってもらえるよう努める必要があります。

 場合によっては、クラブの規則や伝統に関して少し柔軟になるようクラブに奨励しなければならないこともあります。すべてを変えるわけではなく、ロータリーが生き残るには、時代の変化とともに自分たちも変わる努力をしなければならないということです。例会時間や例会場を変えたり、新クラブの形態を見直すなど、大切なのは、クラブの現状を見据え、柔軟に適応する努力をすることです。

 ロータリアンなら誰しも、「自分だったら今日このクラブに入会したいと思うだろうか」と自問してみるべきです。その答えが「ノー」なら、その理由を考えてみてください。ご自分のクラブをもっと魅力的にし、誇りとできるようにするには、何を変える必要があるでしょうか。