RI会長

 ロータリアンは十人十色です。ロータリーに入会した理由も、人それぞれです。ロータリーに入会した理由と、ロータリーにとどまり続ける理由が違う場合もあります。しかし、ここにいる私たち全員、そして、ロータリーでリーダーの役職を引き受けた方全員が、ロータリーに打ち込むきっかけとなる何かをロータリーで見つけた体験をお持ちだと思います。

 皆さんにとってそれが何であれ、生涯ロータリアンであり続けたいと思ったきっかけが何であれ、それをほかの人々と分かち合い、彼らもそのきっかけが見出せるよう手伝ってあげてください。ロータリアンがかかわれば、また、ロータリアンが積極的になれば、人々の人生を豊かにすることができるのです。

 これからガバナーとなる皆さん、この理由から、私は2013-14年度のテーマを、「ロータリーを実践し みんなに豊かな人生を」といたしました。

 2013-14年度のガバナーとなる皆さんの役目は、ロータリアンに意欲を与え、積極的な参加を促し、より良い世界を築く力の一部となる機会を分かち合うことです。ロータリーを通じて会員一人ひとりに与えられる可能性を、皆さん自身が模範となって示してください。それぞれの会員がロータリーで何をしたいのかを考え、ロータリーで何かを見出し、ロータリーの奉仕が持つ力に目覚め、意欲を燃やすことができるよう、会員を導いてください。

 ロータリーの未来のために私たちにできる一番重要なことは、すべてのロータリアンが積極的に参加し、最大限に自己を生かせるよう支援することです。ロータリーの奉仕の発展を心から願うならば、今、ここにいる私たちが抱いているのと同じ気持ちを、すべてのロータリアンに抱いてもらわなければなりません。すべてのロータリアンが重要な役割を果たすと同時に、その貢献を称えることが必要です。それが実現すれば、正面玄関から入った人がすぐに裏口から出てしまうようなことはなくなるでしょう。彼らはロータリーにとどまり続け、真のロータリアンとなり、新たな会員を見つけ、変化をもたらしていくでしょう。会員増強の活動は、新会員を入会させたときに終わるのではありません。その新会員がロータリーに積極的に参加し、ロータリーによって意欲を高め、ロータリーの奉仕のパワーで人々の人生を豊かにできるようになって初めて、仕事が終わったことになるのです。

 皆さんは選ばれた方々です。クラブの会員として選ばれ、ガバナーとして選ばれました。皆さん一人ひとりは、ロータリーのリーダーとなる責任を引き受けることを選びました。
地区がどれだけのことを成し遂げるか、何人のロータリアンが意欲を高めるか、何人のロータリアンが誰かの人生を変えることになるかは、皆さんの熱意と献身、そして新しいアイデアを受け容れる意思にかかっています。時には、「危険を冒して枝の先まで行く」勇気を持たなければなりません。なぜなら、「そこには実がなっているから」です。

 一つだけ、皆さんにお約束できることがあります。それは、皆さんがどれほどの達成を遂げようと、次年度にどのような奉仕を行おうと、一番豊かになるのは、皆さん自身の人生だということです。

 さあ、今、その時がやってきました。私たちはともにこの旅に出発します。力を合わせて、ロータリーをより良い未来へと導き、「ロータリーを実践し みんなに豊かな人生を」もたらしていきましょう。

 ご清聴ありがとうございました。