ガバナー挨拶

RI会長田中夫妻、2760地区ガバナー千田夫妻

その任を全うするにあって、私は、志を胸に、ひとつのスローガンを掲げさせていただきたいと思います。

 Touch the Rotary ~ふれあい、思いやり、そして握手~
です。

私の思いは"Touch the Rotary" です。この言葉にすべての私の思いを集約しております。 "Touch the Rotary" まことにつたない表現ではありますが、これから一年共に歩いていただくにあたって、考えあぐねた結果この言葉にたどり着いたのも事実です。 また私は、到底、この大きな伝統ある2760地区ガバナーの誉れに値するような人間では御座いませんが、 皆様の念に恥じぬように、私なりの自負を持って、このスローガンの下、遅々とした歩みながら、進んで参りたいと思います。 つきましては、ぜひともこのテーマを、皆様に共有していただきたいと、心より念じております。

それにはまず、この言葉に込められた思いを説明いたします。 "Touch the Rotarian" つまるところ、ロータリーアン同士のふれあいです。 その第一歩が握手です。皆様は、常日頃から握手をなさっていることと存じますが、本年は特に、ロータリー握手年間と申しましょうか、握手を推奨したいと考えます。 この考えの背景には、現在のコミュニケーションのありようについて、考えるところがあるからです。

今やインターネットで全世界は同時にニュースを手に入れることが可能になってまいりした。 また、ツイッターやフェイスブックなど、私の年代からしたら考えられないような形態のネットワークで、新しい形の絆やつながりが今この瞬間も生まれています。

たとえば、誰かが発信元となって、今度の1月1日に"Peace"とツイッターで叫びましょう、と呼びかけたとします。 するとそのつぶやきは、複数の誰かに伝わり、それがまた複数の誰かに伝わり……その繰り返しで、 とてつもなく大きな規模のネットワークが瞬く間に形成され、国を超え人種を超え、何万人、何百万人、何千万人の心をひとつにして平和を叫ぶ、 そういう絆が世界を覆いつつある、そういう時代に私たちは生きているのです。 そんな時に、握手とは、いかにも時代の流れに逆行した、老人らしい思い付きだとお笑いになるかもしれません。

しかし、人と人が直接に接し、お互いの温もりを直に感ずる、ということは、新しいコミュニケーションのありかたと対極をなすものですが、 こういう時代だからこそ、人々はこの触れ合いをもとめているのでないのでしょうか。

実際に、ネットで配信される音楽が増加の一途をたどる中、コンサートや舞台演劇といった、生身の人間によるエンターテイメントへの観客動員数は増えているそうです。 新しいコミュニケーションのツールはこれからますます出てくると思いますが、 私は、生身の人間と相対する、という一回きり経験が、人にとって、人生にとって、ますます重要になると思います。

一期一会です。