そして何よりも、平和というものに対する考え方が変ります。
私は、「奉仕を通じて平和を」という概念に、難しい哲学はないと思っています。私は、哲学者ではありません。一介のビジネスマンです。ただ、ビジネスマンとしての長年の経験から、私は、事業を成功させるには、顧客の満足を追求する以外にないという結論に達しました。顧客に喜んでもらえれば、事業も成長します。そうすれば私自身も幸せになれる。しかし、それは事業が成功しているからだけではなく、人を幸せにしてあげることができたという認識があるからです。
事業においても、人生においても、目標を達成したいなら、まず方向性を定めなければなりません。ロータリーは、RI戦略計画の目標と優先項目を、組織全体のロードマップとする決断を下しました。
2012−13年度には、地区内のクラブにおいて「クラブのサポートと強化」、「人道的奉仕の重点化と増加」、「公共イメージと認知度の向上」という、RI戦略計画の3つの優先項目に、一層の力を注いでいただくよう、皆さまにお願いしたいと思います。
また、広島、ベルリン、ホノルルで開かれる3回のロータリー世界平和フォーラムの推進にも、ご協力をお願いいたします。本協議会中に、この重要な行事について皆さまに情報が提供されます。皆さまの多くが推進に関与されるとともに、優先してご出席いただけることを願っております。
ロータリーのビジネスは、利益の追求ではなく、平和の追求です。ですから私たちにとって、報酬はお金を手に入れることではなく、自分の努力によってより良い、より平和な世界が実現するのを見届けることにあります。
皆さま、本年度、「奉仕を通じて平和を」を、ロータリー活動の最重点としていただくようお願いいたします。
また、どのように定義するにせよ、「平和」がロータリーにとって究極の、そして実現可能な目標であることをご理解ください。平和は、協定や、政府や、大胆な闘争だけで達成するものではなく、日常の簡単な方法の積み重ねによって成し遂げるものであります。
ガバナーとしての一年間、「奉仕を通じて平和を」の精神をもって、ロータリーの究極の目標である平和な世界に向けて邁進していただくようお願い申し上げます。
ご清聴ありがとうございました。
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