やめたい、やめられない
私とロータリー
犬山ロータリークラブ 安田宗平
ロータリークラブに永く在籍された人たちはよく、ロータリーは素晴らしい団体と称賛される。本当にそうだろうか。
私も、入会して既に22年になる。その間、幾度となくクラブを退会したい、やめたいと思った。にもかかわらず、既に会長職も務め、今では古参会員の部類。
後年になって知りえたことで恐縮だが、私の幼少時代のこと、プロ野球界に秀でた選手の一人に山本一人選手がいた。後に改姓して鶴岡となり、監督としても再々優勝を導かれた。同氏は「私は好きな野球を幾度となくやめたいと思った、だから野球が続けられた」と、たぶんこのように言われたことと記憶している。
スポーツの団体とロータリーのような団体とを比較対照するつもりではないが、いずれも人の集団にあっては、様々な理由から誰しも一度ならずやめたいと思う心の葛藤(かっとう)を経験する。
ロータリー・ライオンズ・青年会議所の部類の任意団体に限定して言えば、事業や家庭あるいは次官又な経済的な理由のケースは別として、入会はしたものの、己の理想との相違、会員間の派閥あるいは公平差に欠けたりしていること等が要因で退会者が出ることは否めない。私も、クラブの目標とする本質を忘れ、単に身勝手でやめたいとした事に今では恥じてやまない。が、鶴岡一人氏の遺訓を援用すれば、有って良し、とするか、と苦笑もする。
では、どうしてロータリークラブをやめられなかったか。結論から言えば”素晴らしい団体”だからです。「真実、公平、好意と友情、みんなの為に」の4原則を信条とし、人格を向上させる場をもち、目標の手段として会員相互の親睦(しんぼく)が密であり、もって全世界社会における人々の生活に貢献する奉仕活動がロータリーだからです。
年齢層もあり異なった事業者が集い、会員一人ひとりがかつどうについて千思万考するロータリークラブ、これからもクラブの一員であり続けたい。