社会や奉仕へ眼向ける
私とロータリー
知立ロータリークラブ 広報委員長 早川高師
私とロータリーとの出会いは、彫刻家の故永井浩先生によります。ある時、名鉄電車の中で「お前、ロータリーに入らんか」と言われ、「それは何ですか?」と聞くと、「あんなもんは、大人の幼稚園みたいなものだから大丈夫。」とのお言葉。先輩のお誘いに従ってしまいました。
昔から、『絵ばか』『彫刻ばか』とか申しまして、外の事は何も知らない人間でありましたが、早13年が過ぎました。最初は話し合う人もなく、休憩の気分で出掛けていたものです。昨年度は、知立ロータリークラブ20周年の会長をお引き受けすることとなり、会長なんてショートケーキのトッピングのようなものと軽い気持ちでいたところ、とんでもなく大変な事でした。社会奉仕事業として「母子の健康」をテーマに向井亜紀さんの講演会「ガンと向き合う」を開催し、乳がん検診実施、子宮頸がん啓発事業などを実施しました。この事業にはガバナー賞もいただきました。また、WCS事業として、タイ国のチェンマイ大学病院における先天性心疾患手術費用支援を行い、視察を兼ねて贈呈に現地へ出掛けてまいりました。そして、記念式典を1月に終えホッとしておりましたら、あの東日本大震災が起こりました。私達に出来る事は何だろうという思いで募金活動などを行いました。
今まで彫刻以外なにも考えることもなく、自分自身の中に閉じこもりがちな生活も、今は東北の人達の事を思うと、彫刻の出来る喜びと、家族がいてロータリーの仲間達がいることは幸福な人生だとしみじみ思います。あれから7ヶ月も経つのにガレキの山がそのままです。私も先日、日展への搬入を終えてこの原稿を書いておりますが、震災の事は頭から消えません。復興を願って「飛べ高く」と作品のタイトルにいたしました。