ライラセミナーで得たもの
私とロータリー
尾張中央ロータリークラブ 2006ー2007年度会長 瀧本守
2006~2007年度、私どものクラブは当地区、第15回ライラセミナーのホストを務めました。テーマは「将来の日本」、一年余りに亘って準備、計画、実行と、クラブ全員の協力が素晴らしい成果を生み出しました。
あの二日間の体験は、受講生のみではなく、お世話をした私ども大人たちにも、多くの発見と新たな課題とを考えさせられた貴重な時間であったと思っています。
「将来の日本」と言うテーマは、少し重いテーマではありましたが、未来を憂う大人以上に、受講生たちは、現実の社会問題を敏感に感じ取り、これからの日本に強い危機感を持っていることを、分科会を回って知りました。特に教育問題を取り上げていた分科会では道徳教育の必要性を痛切に感じている事には大いに共鳴しました。
この世に道徳観、倫理観が欠如すればどうなるかは、現実にこの社会が立証していることで、彼らはそのことを実感しているのでしょう。経済的繁栄が全てだと信じてきた我々の過去は、競争社会における極端な個人主義の尊重、その結果がやりたい放題の我が儘人間を多く作り出してしまいました。
今回、ライラセミナーに参加してくれた若者たちは、この大人たちのミスマッチを自分たちの世代で歯止めを掛けようと考えているのです。この若者たちを、将来、地域の指導者として育ってほしいと望むなら、先ず、私たち自身が身を律して行かねばならないのではないかと反省をこめて思いました。
私たちにはロータリーが示す倫理観があります。もう一度見直して勉強しなくてはと考えるようになったのもこのセミナーで体験した私の収穫でありました。
あの二宮金次郎のいう「躾と教育で、漸く人道は立つ」全ては人の道理を説くことから始まる。と言う言葉をつくづく思い出します。