取り戻そう“感謝の心”
私とロータリー
名古屋守山ロータリークラブ 2760地区RCC委員会 委員長 松崎美都子
明けましておめでとうございます。
「感謝の心」。恵まれすぎているが故に見失っていないでしょうか。
昨年11月に、名古屋守山ロータリークラブの今年度の取り組みで、カンボジアの子供達に中古の楽器を贈るというプロジェクトに参加してきました。到着した夜、私たちが乗ったバスに2人乗りのバイクが接触して転倒しましたが、バスはそのまま何もなかったように走り去りました。マナーの悪い怖い国へ来たものだと思いました。しかし、翌日、訪問したカンボジアの小学校で、日本の子供たちが使わなくなったバコーダーやピアニカ等の楽器を子供たちに手渡すと、目が輝き嬉しそうな笑顔、また笑顔。昨日のこの国に対する嫌な印象は失せてしまいました。歓迎の演奏会では楽器が無くて手拍子だけの子供達がいたのが心に残りました。冷蔵庫も電気も水道もない、仕事もなく、食べるのが精一杯という生活をしている人々が多い国ですから、音楽ができるのは恵まれた家庭の子供達だけ
の様です。それでも、子供たちの明るい笑顔は、生き抜く力、生きるためのエネルギーを感じさせてくれ、私達に幸せと元気を贈ってくれました。
私は、現在、RCCの委員長をしており、日本の若者達の登校拒否、非行、薬物乱用、いじめ等の問題に心を痛めています。RCCの隊員の皆さまが、豊かな心と、たくましく生き抜く力をつけてあげたいと、一生懸命活動してくださっておりますが、日本の若者達が甘えの心を無くして、こんなに豊かで満たされた日本に住んでいることに感謝することができたら、もっと幸せになれるのになァ、と思っています。
高校生のボランティア活動を支援しているRCCがあります。体の不自由な方々をお世話することによって、彼ら自身、思いやりの心が培われ、五体満足でいられることへの感謝に加え、ボランティア活動ができる自分に感謝の気持ちが湧いてくると聞いています。
学校教育の中に、ボランティア活動の時間を少しでも取り入れてもらえると、これからの日本を担ってくれる若者がもっと逞しく心豊かに成長してくれるのではないかとRCCの担当として、ついそんなことを思ってしまうのです。