大黒柱「せぼね」の点検を
私とロータリー
名古屋栄ロータリークラブ 伊藤不二夫
私は藤田保健衛生大学脳神経外科学講座 脊椎外科客員教授で伊藤整形・内科 あいち腰痛オペクリニックの理事長をしています。
ロータリアンの方々は経営や家庭の大黒柱となり、太極を見すえ、大国の計を予測し、強固でしなやかなバックボーンを背景に骨太の方針を提言される面々といえましょう。
自らが堅固な身体の大黒柱(脊椎)で支えられ、同時に光ケーブルたる神経機能(脊髄)が健全ではじめて軽やかなフットワークも約束されましょう。
「健全な身体には健全なこころが宿る」といわれていますが、足腰にしびれ・痛み・脱力感・歩行障害等が感じられたら、それは「せぼね」から発せられた異常信号! といえます。腰痛・坐骨神経痛・椎間板ヘルニア等は今や身近な国民病になってきています。
また寝たきり老人の原因は脳卒中に次ぎ、第二は「せぼね」骨関節疾患による歩行障害からといわれています。「せぼね」トラブルは職場活動を低下させます。早期発見・早期解決こそが重要で、脊椎ドッグで自らの大黒柱の自己点検から始めてみたらいかがでしょう。
脊椎ドッグは三つからなります。㈰MRIは脊髄神経・椎間板軟骨・靱帯・筋肉等の軟部組織を映し出し、㈪マルチCTは椎間板の石灰化、骨の棘、脊椎の関節変化、神経を通す脊椎管等を立体的に3Dとして描出します。さらに㈫屈伸動的レントゲン撮影では『せぼね』の動き、がたつき、ゆがみ、骨の質等の情報を提供してくれます。
これらの情報を的確に判断し、症状や身体所見と併せて総合的に脊椎外科医に最終判断をしてもらうことが大切です。