金次郎に学ぶ奉仕の精神
私とロータリー
岡崎東ロータリークラブ 2010-11年度 副会長 池田正
今から20年前、岡崎東RCへの入会のお誘いを受けたとき、私の様な個人事業主には、全く無縁のものと思っていたので、さすがに躊躇しました。しかし、推薦者の熱心なお誘いと、この団体が社会に奉仕する団体であるとの説明を受け、何か自分でも社会に役に立つことがあるかもしれないと思い入会を決意しました。
RC入会後は、いろんな奉仕にかかわる訳ですが、クラブが行う団体奉仕は理解できるところですが、ロータリアン個々人が行う奉仕、主に職業奉仕は、未だになかなか理解できずにいます。そんな折、仕事上で、二宮金治郎の石像に出会いました。金治郎の伝記や関連書物を読んでいるうちに、その偉大さと真の奉仕とは、こうあるべきなのかと得心する様になりました。
金治郎の教えは200年も前の文化文政時代のものであっても、今でも十分に通用するものと思っています。ロータリーの二大標語の一つに「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」というのがあります。これと全く同じことを金治郎はいくつかの教えのなかの「推譲」という思想で、「自然の流れは譲って損なし」、とか「多く譲れば多く帰って来るのが天理である」と説いています。これらの教えは金治郎が身をもって体験した中からでてきた実践哲学です。
金治郎は、世のため人のために、お金や労力を惜しみなく使いました。金治郎13歳の時、子守で働いたお金をはたいて、松の苗200本を買い堤防に植えました。風水害から堤防を守るすべを心得ていたのです。これこそ社会奉仕の実践です。
いま私は、二世紀も前の人の奉仕に対する思想を手本に、これからも社会貢献に尽くしていきたいと気持を新たにしています。